多値論理研究会

多値論理研究会ニュースNo.95

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      多値論理研究会ニュース

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          MMVV        VVLL
          MM VV      VV LL                     No.95    2021年 10月
          MM  VV    VV  LL                     発行責任者: 永山 忍
          MM   VV  VV   LL                     編 集 者: 平山 貴司
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掲載事項

1.第35回多値論理とその応用研究会開催案内
2.ISMVL2021レポート
3. 第44回多値論理フォーラム報告
4. 第83回多値論理研究会委員会議事録
5. 第56回多値論理研究会年次総会議事録
6. 会計報告
7. 多値論理フォーラム論文賞報告

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1. 第35回多値論理とその応用研究会開催案内
                                       (開催担当幹事:平山 貴司、宮内 亮一)

 2022年1月にオンライン開催にて第35回多値論理とその応用研究会が開催されます。
奮ってご参加下さいますようお願い致します.

座長:  弓仲 康史(群馬大学)

目的:
 半導体微細化技術の飛躍的な進歩が情報処理・通信システムの目覚ましい性能向上
の原動力になってきたが、近年、微細化によるLSI性能向上の限界が次第に現実化
しつつあり、それを打破すべく、デバイス・回路からアーキテクチャにおよぶ広い領
域で様々な試みが精力的に研究されている。
 「0」と「1」だけでは表現できない世界を考察する多値論理の歴史は古く、論理
設計に利用されてきたほか、LSIの高速化、小チップ面積化に有効な手法として研
究が進められてきたが、テクノロジの限界が近づきつつある今、それを打破する新た
な可能性を秘めた有力な手法の一つとして、多値論理が注目を集めている。例えば、
冗長性を含む多値アルゴリズムは、特性変動が大きいデバイスを前提とするナノコン
ピューティングとの整合性が良く、革新的なナノアーキテクチャの実現につながる可
能性がある。
 本研究会は、多値論理研究会と共催で、論理学、数学、論理設計、フォールトトレ
ラント、ファジィ、人工知能等の側面から、また、デバイス、回路技術の観点から、
多値論理の基礎とその応用について最新の研究成果を発表すると共に、分野の壁を越
えた様々な研究者の間で意見交換と討論を行うことを目的としています。

日時:  令和4年 1月8日(土)10:00-18:00 (時間は予定)
会場:  オンライン開催(Zoomを予定)
オンライン実行幹事: 宮内 亮一(東京理科大学)
応募の資格: 特になし

申し込み・原稿締切日:
        発表申し込み締切 令和3年10月15日(金)(延長しました)
        原稿提出締切     令和3年11月19日(金)
        ※ご発表をお申し込みいただいた時点で、下記の条件で多値論理研究会が
      発行する媒体(ウェブ、資料集、CD-ROM、USBメモリ等)での使用・公開に
	  ご承諾いただけたものと判断いたします。

申し込み・原稿提出先:
        岩手大学理工学部 システム創成工学科 知能・メディア情報コース 平山貴司
        〒020-8551 岩手県盛岡市上田4-3-5
        TEL : 019-621-6377  FAX : 019-621-6477
        E-mail : hirayama{at}cis.iwate-u.ac.jp

主催:  ディペンダブルコンピューティング研究会
共催:  多値論理研究会

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2. ISMVL2021レポート
                                    (ISMVL2021 Program Chair:永山 忍
                                                 TCMVL Chair:弓仲 康史)

 2021年5/25〜27日,ISMVL2021(Symposium Chair:Martin Lucak先生,Program
 Chair:永山)が,オンライン(Spatial Chat)で開催された.当初,初の中央アジ
ア開催となるカザフスタンのNur-Surtanで実施予定だったISMVL2021は,コロナ禍
の影響でFully Virtualの開催となった.61名(内日本より計21名)の参加のもと,
招待講演3件および代数,論理設計,回路,応用等7セッションの一般講演(計34
件)の活発な討論が行われた.
 招待講演は,(1) Unconventional Computing, Andrew Adamatzsky (University 
of the West of England Bristol, United Kingdom),(2) Quantum Information
 Processing Using Integrated Photonics, Nobuyuki Matsuda (Tohoku Univers
ity, Japan),(3) Minimal Taylor Clones, Libor Barto (Charles University,
 Czech Republic)の3件であり,粘菌を用いた計算などのUnconventionalな情報
処理,集積フォトニクスを用いた量子コンピュータ,クローンなど,多岐にわた
る最新の研究が紹介された.また,ISMVL会議終了後ULSIワークショップが開催
され,若手研究者を中心に,ハードウェア関連の最先端の研究発表に対する活発
な議論が交わされた.
 最終日のプレナリーセッションのAwardセレモニーにおいて「Outstanding Co
ntributed Paper Award」が和保孝夫先生へ,「Long Term Contribution Award」
が亀山充隆先生にそれぞれ授与された.また,若手のハードウェア関連の研究者
に贈られる「Kenneth C. Smith Early Career Award for Microelectronics Res
earch」賞はシカゴ大のKaitlin Smith博士に授与された.D&I(Diversity and 
Inclusion) の推進となる女性研究者初の受賞となった.
 次回のISMVL2022(Symposium Chair:Mitchell Thornton先生,Program Chair: Kaitlin Smith先生)は,2022年5月18日〜20日ダラスのSouthern Methodist 
Universityで開催が決定しており,論文募集等の日程などの詳細はWebページhttps://ismvl22.smu.edu/に掲載されている.また,ISMVL2023は具体的な開催
地は未定であるが日本で開催されることが承認された.

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3. 第44回多値論理フォーラム報告
                                                 (研究会委員長:永山 忍)

 本年の多値論理フォーラムは、新型コロナ感染症の影響を考慮し、9月12日(日)にオンライン(Zoom)開催で実施しました。
 前回に引き続き、あいにくのオンライン開催ではありましたが、10件(招待講演1件、一般講演9件)の講演に加え、「歴代 K.C. Smith Award 受賞者の研究とその後」という企画セッションを実施し、参加者数27名の充実した研究会を開催することができました。当初は東京工業大学近辺での開催予定でしたが、今回のフォーラムも新型コロナ感染症の影響を考慮しての開催方法変更でオンライン開催となりましたが、講演や企画セッションでの活発な議論により情報・意見交換が行えただけでなく、研究者間の交流も継続することができました。
 開催にあたりご協力いただきました開催担当幹事の中原先生を始め、ご参加いただいた多数の皆様に感謝して報告を終わりたいと思います.

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4. 第83回多値論理研究会委員会議事録
                                            (庶務担当幹事:飯島 洋祐)

日時:2021年 9月12日(日) 11:30〜13:00
会場:オンライン

報告事項
1 第44回多値論理フォーラム開催状況報告
  中原先生から多値論理フォーラムの開催状況が報告された.
  ・発表件数:10件(一般講演9件、招待講演1件)
  ・企画セッションを実施(「歴代K.C.Smith賞受賞者の研究とその後」)
  ・参加者数:27名(オンライン申込み)

2 2種研 MVL優秀論文賞・MVL論文賞の選定結果報告
  夏井先生から2種研での受賞結果が報告された.
  ・MVL優秀論文賞 該当なし
  ・MVL論文賞 五木田 直樹(群馬大学)

3 功績賞・貢献賞
  飯島から該当なしであったことが報告された.
  功績賞・貢献賞対象者のポイント算出について,改めて基準を確認し,
  功績賞・貢献賞どちらかの受賞でポイントがリセットさせる事で確認された.

4 その他
  なし

審議事項
5 会計報告
  会計担当幹事の上野先生より令和2年度の多値論理研究会の会計報告が行われた.
  支払時期の関係で令和元年度の通信・印刷費が令和2年度に計上されている点と,
  フォーラムと2種研の補助費について,オンライン開催のため支出無しとなっている点が報告された.

6 会計監査報告
  会計監査の河口先生により会計処理が適切に行われていることが報告された.
  以上の報告をもとに審議が行われ承認された.

7 第35回 (2022年1月)多値論理とその応用研究会について
  宮内先生から第35回 (2022年1月)多値論理とその応用研究会について,
  COVID-19感染症の状況を踏まえ,以下の提案があり,了承された.

  会場:オンライン(当初予定:東京理科大)
  日時:2021年1月8日(土)・9日(日)
    (発表件数によって1日開催の場合には8日(土)を検討)
  会場担当幹事:宮内先生

8 第45回 (2022年9月)多値論理フォーラムについて
  第44回 (2022年9月)多値論理フォーラムについて以下の提案があり,了承された.

  会場:会津(だたし,COVID-19感染拡大の状況次第)
  日時:2021年9月
  会場担当幹事:鈴木先生

9 今後の研究会開催について
  今後の研究会について飯島から説明があった.
  2023年1月の2種研究会開催地は,ISMVL2023の開催地を考慮して決定する事で了承された.

10 総会議題
  総会議題について確認が行われ,了承された.

11 その他
  なし

以上.

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5. 第56回多値論理研究会年次総会議事録
                                           (庶務担当幹事:飯島 洋祐)

日時:2021年 9月12日(日) 16:30〜
会場:オンライン

報告事項
1 第44回多値論理フォーラム開催状況報告
  中原先生から多値論理フォーラムの開催状況が報告された.
  ・発表件数:10件(一般講演9件、招待講演1件)
  ・企画セッションを実施(「歴代K.C.Smith賞受賞者の研究とその後」)
  ・参加者数:27名(オンライン申込み)

2 会計報告
  会計担当幹事の上野先生より令和元年度の多値論理研究会の会計報告が行われた.

3 会計監査報告
  会計監査の河口先生により会計処理が適切に行われていることが報告された.

4 今後の研究会開催について
  今後の研究会について飯島から説明があった.
  第35回 (2022年1月)多値論理とその応用研究会について,会場担当幹事の東京理科大学 宮内先生より説明があった.
  第45回 (2022年9月)多値論理フォーラムについて,会場担当幹事の会津大学 鈴木先生より説明があった.

5 功績賞・貢献賞
  飯島から,今回のフォーラムでの該当なしであったことが報告された.
  令和2年度では,笹尾先生(明治大),高木先生(富山県立大),中原先生(東工大)が貢献賞(2021年1月の2種研にて表彰)を受賞されたことが報告された.

6 2種研 MVL論文賞の受賞結果が報告されるとともに,表彰式が行われた.
  ・MVL論文賞 五木田 直樹(群馬大学)

以上.

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6. 会計報告
                                                  (会計担当幹事:上野 嶺)

 2020年度会計と2021年度予算案の資料をご希望の方は会計担当幹事の上野までご連絡ください。

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7. 多値論理フォーラム論文賞報告
                                                  (技術担当幹事:夏井 雅典)

  第44回多値論理フォーラム(2021年9月開催)にて発表された論文に対して,聴講した会員により投票が行われた結果,以下の論文にMVL論文賞が贈られることとなった.MVL優秀論文賞については,規定の得票を満たさなかったため今回は該当者なしとなった.

MVL論文賞: 3値化ニューラルネットを用いたディザ画像の高速推論
栢之間諒汰 ,中原啓貴 (東工大)