多値論理研究会
多値論理研究会ニュースNo.97
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多値論理研究会ニュース
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MM VV VV LL No.97 2022年 10月
MM VV VV LL 発行責任者: 夏井 雅典
MM VV VV LL 編 集 者: 平山 貴司
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掲載事項
1. 新委員長挨拶
2. 新役員紹介
3.第36回多値論理とその応用研究会開催案内
4.ISMVL2022レポート
5. 第45回多値論理フォーラム報告
6. 第85回多値論理研究会委員会議事録
7. 第57回多値論理研究会年次総会議事録
8. 会計報告
9. 多値論理フォーラム論文賞報告
10.名誉員について
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1. 新委員長挨拶
(東北大学 夏井 雅典)
このたび2022年9月に行われた総会にて, 2024年9月までの2年間, 多値論理研究会の委員長を拝命いたしました.歴史と伝統ある本研究会の委員長を務めることとなり,身が引き締まる思いです.本研究会のさらなる発展に向けて力を尽くす所存ですので,引き続きご指導とご鞭撻のほど,よろしくお願い申し上げます.
皆様よく御存知の通り,本研究会は,数学,論理,回路,安全,福祉,ヘルスケア,人工知能,情報セキュリティなど,基礎から応用までを網羅した幅広い分野の研究者が集い,学際的な研究交流の場を提供してきました.「多値論理」というキーワードを共通に持ちつつも,これだけ広い分野を受け入れて継続的な議論が成されている研究会は他に類が無く,本研究会の大きな魅力でもあります.また,私自身そうであったように,研究をはじめたばかりの学生にとっても,挑戦的・萌芽的な研究を暖かく受け入れ,最先端の知見に基づくアドバイス・コメントを通してその後押しをしてくれる本研究会は,この上ない学びの場であるとともに,日常の研究だけでは得難い学問の魅力を感じ取ることの出来る貴重な機会でもあります.諸先輩方が築き上げてきた素晴らしい伝統を受け継ぎつつ,社会の要請に応えられる研究会として更に発展させられるよう,また,私自身が学生の頃から鍛えて頂いた本研究会への恩返しともなるよう,力を尽くして参りたいと存じます.
今後も,電子情報通信学会主催の「多値論理とその応用研究会」と協力しつつ,冬の研究会・秋のフォーラムを開催していく予定です.現時点における開催予定地は以下の通りです.
2023年1月 島根県松江市
2023年9月 愛媛県松山市
2024年1月 未定
2024年9月 未定
また,2023年5月には「第53回多値論理に関する国際シンポジウム(ISMVL)」が松江にて開催される予定です.同シンポジウムの成功に向け,多値論理研究会も全面的に協力してまいります.上記研究会・フォーラムと合わせまして,ぜひご参加下さいますようお願い致します.
新型コロナウイルスの影響が依然予断を許さない状況ではあるものの,先日3年ぶりの現地開催という形で行われた多値論理フォーラムは,Face to Face の議論の価値を改めて痛感するよい機会でもありました.場所や時間に対する柔軟性が高いオンライン開催の利点もうまく取り入れ,ニューノーマルな生活様式に合わせた新しい研究会のスタイルについても模索していければと考えております.引き続き多値論理研究会へのご理解とご協力を重ねてお願い申し上げます.
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2. 新役員紹介 (任期: 2022年10月〜2024年9月)
委員長 夏井 雅典(東北大学)
庶務担当幹事 飯島 洋祐(小山高専)
技術担当幹事 宮内 亮一(東京理科大学)
会計担当幹事 上野 嶺(東北大学)
会計監事 河口 万由香(北海道大学)
広報担当幹事 平山 貴司(岩手大学)
委 員 青木 孝文
委 員 植村 哲也
委 員 上浦 尚武
委 員 中原 啓貴
委 員 菊池 浩明
委 員 グラント ポゴシャン
委 員 小橋 昌司
委 員 長田 康敬
委 員 穂積 隆広
委 員 松本 政之
オブザーバー 荒木 智行
オブザーバー 井口 幸洋
オブザーバー 石塚 興彦
オブザーバー 亀山 充隆
オブザーバー 北橋 忠宏
オブザーバー 笹尾 勤
オブザーバー 高木 昇
オブザーバー 巽 久行
オブザーバー 淡野 公一
オブザーバー 中島 恭一
オブザーバー 永山 忍
オブザーバー 畑 豊
オブザーバー 羽生 貴弘
オブザーバー 樋口 龍雄
オブザーバー 本間 尚文
オブザーバー 町田 元
オブザーバー 向殿 政男
オブザーバー 村中 徳明
オブザーバー 弓仲 康史
オブザーバー 涌井 文雄
オブザーバー 和保 孝夫
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3. 第36回多値論理とその応用研究会開催案内
(開催担当幹事:平山 貴司、永山 忍)
2023年1月に島根県松江市ろうかん(労働会館)にて第36回多値論理とその応用研究会が開催されます。
奮ってご参加下さいますようお願い致します。
座長: 本間 尚文(東北大学)
目的:
半導体微細化技術の飛躍的な進歩が情報処理・通信システムの目覚ましい性能向上
の原動力になってきたが、近年、微細化によるLSI性能向上の限界が次第に現実化
しつつあり、それを打破すべく、デバイス・回路からアーキテクチャにおよぶ広い領
域で様々な試みが精力的に研究されている。
「0」と「1」だけでは表現できない世界を考察する多値論理の歴史は古く、論理
設計に利用されてきたほか、LSIの高速化、小チップ面積化に有効な手法として研
究が進められてきたが、テクノロジの限界が近づきつつある今、それを打破する新た
な可能性を秘めた有力な手法の一つとして、多値論理が注目を集めている。例えば、
冗長性を含む多値アルゴリズムは、特性変動が大きいデバイスを前提とするナノコン
ピューティングとの整合性が良く、革新的なナノアーキテクチャの実現につながる可
能性がある。
本研究会は、多値論理研究会と共催で、論理学、数学、論理設計、フォールトトレ
ラント、ファジィ、人工知能等の側面から、また、デバイス、回路技術の観点から、
多値論理の基礎とその応用について最新の研究成果を発表すると共に、分野の壁を越
えた様々な研究者の間で意見交換と討論を行うことを目的とする。
日時: 令和5年 1月7日(土)13:00-18:00,1月8日(日)9:00-12:00 (時間は予定)
会場: 島根県松江市 ろうかん(労働会館)
〒690-0007 島根県松江市御手船場町557-7
http://www.shimane-roukan.org/
会場担当幹事:永山 忍(広島市立大学)
応募の資格: 特になし
発表申込: 次の3点を下記「申し込み・原稿提出先」にメールにてご連絡ください。
・発表の題目(仮でも可)
・著者(発表予定者に○印)とその所属(大学名等)
・連絡用メールアドレス(共著の方々のメールアドレスも含めることをお勧めします)
申し込み・原稿締切日:
発表申し込み締切 令和4年10月15日(土)(延長しました)
原稿提出締切 令和4年11月18日(金)
※ご発表をお申し込みいただいた時点で、下記の条件で多値論理研究会が
発行する媒体(ウェブ、資料集、CD-ROM、USBメモリ等)での使用・公開に
ご承諾いただけたものと判断いたします。
申し込み・原稿提出先:
岩手大学理工学部 システム創成工学科 知能・メディア情報コース 平山貴司
〒020-8551 岩手県盛岡市上田4-3-5
TEL : 019-621-6377 FAX : 019-621-6477
E-mail : hira6377{at}iwate-u.ac.jp
主催: ディペンダブルコンピューティング研究会
共催: 多値論理研究会
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4. ISMVL2022レポート
(ISMVL2023 Symposium Chair :弓仲 康史)
2022年5/18~20日,ISMVL2022(Symposium Chair:Mitch Thornton 先生,Program
Chair:Kaitlin Smith先生)が,オンラインで開催された.
当初,2008年以来,2度目の開催となるダラスで対面実施予定だったISMVL2022は,コロナ禍の影響でFully Virtualでの開催となった.66名(内日本より計17名)のオンライン参加のもと,招待講演3件および代数,論理設計,回路,応用等7セッションの一般講演(計29件)の活発な討論が行われた.(論文の採択率は67%)
招待講演は,(1) Ternary Quantum Logic via Pulse-Level Control : Challenges and Applications,Alexey Galda(Menten AI),(2) Current Challenges in Infinite-Domain Constraint Satisfaction Problems, Michael Pinsker (Technische Universitat Wien),(3) Non-Binary Signaling for Multi-User Communication: Recent Results and the Road Ahead,Aria Nosratinia(University of Texas at Dallas)の3件であり,値量子論理,制約充足問題,マルチユーザー通信のための非2値信号など,多値論値とその応用に関する多岐にわたる最新の研究が紹介された.
また,ISMVL会議開催前に,第31回ULSIワークショップが開催され,6件の高速信号伝送,算術演算アルゴリズムなどハードウェア関連の若手研究者らによる研究発表に対する活発な議論が交わされた.
最終日のプレナリーセッションのAward セレモニーにおいて「Outstanding Contributed Paper Award」がMilena Stankovic, Claudio Moraga, Randomir Stankovic 先生らへ,「Long Term Contribution Award」がMitchell Thornton 先生にそれぞれ授与された.さらに,若手のハードウェア関連の研究者に贈られる「Kenneth C. Smith Early Career Award for Microelectronics Research」賞は東北大(当時)の伊東燦氏に授与された.
次回のISMVL2023(Symposium Chair:弓仲,Program Chair: 本間尚文先生)は,2023年5月22日~24日に島根県松江市の「くにびきメッセ」での開催が決定しており,論文募集等の詳細はWebページhttps://mvl.jpn.org/ISMVL2023/ に掲載されている.また,翌年のISMVL2024はBrno(チェコ)での開催が承認された.
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5. 第45回多値論理フォーラム報告
(開催担当幹事:鈴木 大輔)
本年の多値論理フォーラムは、9月17日(土)から18(日)にかけて福島県会津若松市のスペース白虎町での3年ぶりの現地開催となりました。
コロナウイルス感染症の影響が依然として続く状況であったため、今回は現地だけでなくオンラインでの参加も可能といたしました。講演は11件で、参加者数は現地が16名、オンラインが7名と充実した研究会を開催することができました。
ハイブリッド開催ということで、講演では現地の参加者だけでなくオンラインの参加者も混ざった活発な議論により情報・意見交換が行えただけでなく、研究者間の交流も継続することができました。
開催にあたりご協力いただきました飯島先生、永山先生を始め、ご参加いただいた多数の皆様に感謝して報告を終わりたいと思います。
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6. 第85回多値論理研究会委員会議事録
(庶務担当幹事:飯島 洋祐)
日時:2022年 9月17日(土) 17:30〜
会場:福島県会津若松市 スペース白虎町
現地+オンライン(ハイブリッド)
報告事項
1 第45回多値論理フォーラム開催状況報告
鈴木先生から多値論理フォーラムの開催状況が報告された。
・発表件数:11件
・参加者数:23名(現地+オンライン)
2 2種研 MVL優秀論文賞・MVL論文賞の選定結果報告
夏井先生から2種研での受賞結果が報告された。
・MVL優秀論文賞 事例の集合から分類規則を生成する方法 笹尾勤(明治大学)
・MVL論文賞 シストリックアレイ型学習アクセラレータによる多層パーセプトロンの学習について 妹尾豪士、中原啓貴(東京工業大学)
3 功績賞・貢献賞
飯島から今回の参加による該当なしであったことが報告された。
4 その他
なし
審議事項
5 会計報告
会計担当幹事の上野先生の代理で飯島より令和3年度の多値論理研究会の会計報告が行われた。
6 会計監査報告
会計監査の河口先生により会計処理が適切に行われていることが報告された。以上の報告をもとに審議が行われ承認された。
7 第36回 (2023年1月)多値論理とその応用研究会について
永山先生から第36回 (2023年1月)多値論理とその応用研究会について、アナウンスがり、以下が了承された。
会場:島根県 労働会館
日時:2021年1月7日(土)・8日(日)
会場担当幹事:永山先生
8 第45回 (2023年9月)多値論理フォーラムについて
永山先生より、第45回 (2023年9月)多値論理フォーラムについて以下の提案があり、開催場所について了承された。
会場:愛媛(道後温泉)
日時:2022年9月
会場担当幹事:永山先生
9 今後の研究会開催について
今後の研究会について飯島から説明があった.(2023年9月のフォーラム以降は未定)
10 名誉員推薦について
永山先生より、名誉会員として 巽 久行 先生をご推薦すること提案され、了承された。
11 委員会・2種研の新体制について
次年度の新体制について、以下のように永山先生、弓仲先生から報告があり、了承された。
多値論理研究会委員長 夏井 雅典 先生(東北大学)
2種研座長 本間 尚文 先生(東北大学)
12 総会議題
総会議題について確認が行われ、了承された。
13 その他
なし
以上.
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7. 第57回多値論理研究会年次総会議事録
(庶務担当幹事:飯島 洋祐)
日時:2022年 9月18日(日) 12:00〜
会場:福島県会津若松市 スペース白虎町
現地+オンライン(ハイブリッド)
報告事項
1 第45回多値論理フォーラム開催状況報告
鈴木先生から多値論理フォーラムの開催状況が報告された。
・発表件数:11件
・参加者数:23名(現地+オンライン)
2 会計報告
会計担当幹事(上野先生)の代理として飯島より令和3年度の多値論理研究会の会計報告が行われた。
3 会計監査報告
会計監査の河口先生により会計処理が適切に行われていることが報告された。
4 今後の研究会開催について
今後の研究会について、飯島から以下の開催アナウンスがあった。
第36回 (2023年1月)多値論理とその応用研究会 松江開催
第46回 (2023年9月)多値論理フォーラム 松山(道後温泉)開催
5 功績賞・貢献賞
飯島から、今回のフォーラムでの該当なしであったことが報告された。前回の2種研での貢献賞となられた小橋 昌司(兵庫県立大学)先生に対する表彰が行われた。(近藤 通朗(東京電機大学)先生には後日、表彰状を郵送させて頂く事となった)
6 2種研での論文賞の受賞結果の報告・表彰
2種研でのMVL優秀論文章とMVL論文賞の受賞結果が報告されるとともに、表彰式が行われた。現地参加の笹尾先生に対しては会場で、妹尾さんはオンラインでの表彰式が行われた。
・MVL優秀論文賞 事例の集合から分類規則を生成する方法 笹尾勤(明治大学)
・MVL論文賞 シストリックアレイ型学習アクセラレータによる多層パーセプトロンの学習について 妹尾豪士、中原啓貴(東京工業大学)
7 その他
なし
以上.
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8. 会計報告
(会計担当幹事:上野 嶺)
2021年度会計と2022年度予算案の資料をご希望の方は会計担当幹事の上野までご連絡ください。
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9. 多値論理フォーラム論文賞報告
(技術担当幹事:夏井 雅典)
第45回多値論理フォーラム(2022年9月開催)にて発表された論文に対して,聴講した会員により投票が行われた結果,以下の論文にMVL優秀論文賞ならびにMVL論文賞が贈られることとなった.
MVL 優秀論文賞:ΔΣ変調ビット列を用いた信号処理
和保 孝夫,小山 瑛久,林 等(上智大学)
MVL論文賞: 受信シンボルの 3 次元マッピングによる PAM-4 信号伝送品質評価
中嶋 一晴(群馬大学),弓仲 康史(群馬大学),飯島 洋祐(小山高専)
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10.名誉員について
(委員長:永山 忍)
2022年3月に筑波技術大学をご退職された巽 久行 先生を名誉員に推薦しました。9/17の委員会にて満場一致で承認され、今後は名誉員として研究会活動に参加して頂くことになりました。
巽先生を含め、名誉員一覧は以下の通りです。
1.石塚 興彦 先生(宮崎大学をご退官)
2.今西 茂 先生(関西大学をご退官)
3.上野 文男 先生(熊本電波工業高等専門学校をご退官)
4.北橋 忠宏 先生(大阪大学をご退官)
5.瑞慶覧長定 先生(琉球大学をご退官)
6.樋口 龍雄 先生(東北大学をご退官)
7.森末 道忠 先生(埼玉大学をご退官)
8.大和 一晴 先生(姫路工業大学をご退官)
9.宮川 正弘 先生(筑波技術大学をご退官)
10. 中島 恭一 先生(富山県立大学をご退官)
11. 町田 元 先生(一橋大学をご退官)
12. 向殿 政男 先生(明治大学をご退官)
13. 亀山 充隆 先生(東北大学をご退官)
14. 笹尾 勤 先生(明治大学をご退官)
15. 村中 徳明 先生(関西大学をご退官)
16. 和保 孝夫 先生(上智大学をご退官)
17. 巽 久行 先生(筑波技術大学をご退官)