多値論理研究会

多値論理研究会ニュースNo.101

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      多値論理研究会ニュース

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          MM VV      VV LL                     No.101    2024年 11月
          MM  VV    VV  LL                     発行責任者: 中原 啓貴
          MM   VV  VV   LL                     編 集 者: 平山 貴司
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掲載事項

1. 新委員長挨拶
2. 新役員紹介
3.第38回多値論理とその応用研究会開催案内
4.ISMVL2024レポート
5. 第47回多値論理フォーラム報告
6. 第89回多値論理研究会委員会議事録
7. 第59回多値論理研究会年次総会議事録
8. 会計報告
9. 多値論理フォーラム論文賞報告

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1. 新委員長挨拶
           (東北大学 教授/Tokyo Artisan Intelligence株式会社 CEO 中原 啓貴)

 このたび、2024年9月に行われた総会にて、2026年9月までの2年間、多値論理研究会の委員長を拝命いたしました。歴史と伝統ある本研究会の委員長を務めることとなり、大変身の引き締まる思いです。諸先輩方が築いてきた貴重な学びの場を守りながら、さらに新たな価値を生み出す研究会としての発展に尽力してまいりますので、今後ともご指導とご鞭撻のほど、よろしくお願い申し上げます。
 皆様もご存じの通り、多値論理研究会は、数学、論理、回路、人工知能、情報セキュリティ、医療・福祉など、多岐にわたる分野を結びつける学際的な研究交流の場として発展してまいりました。「多値論理」という共通のテーマのもとに、幅広い分野の研究者が集まり、継続的な議論と知見の共有を行ってきたことは、この研究会の大きな特色であり、私たちにとって大変誇るべきものです。
 昨今、生成AIや量子コンピュータの発展が加速し、それに伴い多値論理の活用可能性が新たに注目されています。AIの高度化やセキュリティ面での多値論理の応用可能性についても期待が高まっており、社会的にもその意義が大きくなっています。本研究会でもこうした最先端技術に応える議論を深め、現実社会のニーズと学問の融合を進めていく所存です。また、これから研究を始める若手研究者の挑戦的・萌芽的な研究を、温かく見守り支える場であり続けられるよう努めてまいります。
 今後も電子情報通信学会主催の「多値論理とその応用研究会」と協力し、冬の研究会および秋のフォーラムを予定通り開催する予定です。2025年1月は東京理科大学にて、そして2025年9月も同様にフォーラムを北海道にて計画しております。また、「多値論理に関する国際シンポジウム(ISMVL)」が仙台にて開催される予定でございます。多値論理研究会も引き続き全面的に協力してまいります。ぜひご参加いただければ幸いです。
 新型コロナウイルスの影響が和らぎ、ハイブリッド形式を活用した学会運営が定着しつつある今、私たちは対面の交流による豊かな議論の価値とオンラインの柔軟性の両方を活かした新しいスタイルを模索しています。これからも多値論理研究会の発展に向け、変化する社会のニーズに即した研究交流の場を作り上げていきたいと考えておりますので、皆様のご理解とご協力を賜りますよう、どうぞよろしくお願い申し上げます。

※以上の挨拶は生成AIで生成した文章でございます。このような挨拶文を数回のプロンプトで生成できる世の中になってしまいましたが、先日、このような時代を樋口先生・亀山先生が予測した教科書を拝読させて頂きました。

樋口,亀山,"多値情報処理: ポストバイナリエレクトロニクス," 昭晃堂 (1989/6/1).
※スーパーMVLチップの存在を予想し、AIが知的処理を行うことを予想されております

このような数十年先の先見の明を持つことが研究の意義でしょう。多値論理を場として何十年も先の技術について議論できることを楽しみに委員長の職務を全うする所存です。皆様のご投稿・発表をお願いします。

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2. 新役員紹介 (任期: 2024年10月〜2026年9月)

委員長 中原 啓貴(東北大学)
庶務担当幹事 平山 貴司(岩手大学)
技術担当幹事 宮内 亮一(東京理科大学)
会計担当幹事 飯島 洋祐(小山高専)
会計監事 夏井 雅典(東北大学)
広報担当幹事 上野 嶺(京都大学)
委 員 青木 孝文
委 員 植村 哲也
委 員 上浦 尚武
委 員 菊池 浩明
委 員 グラント ポゴシャン
委 員 小橋 昌司
委 員 長田 康敬
委 員 穂積 隆広
委 員 松本 政之
委 員 マーティン ルカック
オブザーバー 荒木 智行
オブザーバー 井口 幸洋
オブザーバー 石塚 興彦
オブザーバー 亀山 充隆
オブザーバー 北橋 忠宏
オブザーバー 笹尾 勤
オブザーバー 高木 昇
オブザーバー 巽 久行
オブザーバー 淡野 公一
オブザーバー 中島 恭一
オブザーバー 永山 忍
オブザーバー 畑 豊
オブザーバー 羽生 貴弘
オブザーバー 樋口 龍雄
オブザーバー 本間 尚文
オブザーバー 町田 元
オブザーバー 向殿 政男
オブザーバー 村中 徳明
オブザーバー 弓仲 康史
オブザーバー 涌井 文雄
オブザーバー 和保 孝夫

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3.第38回多値論理とその応用研究会開催案内

                                       (開催担当幹事:上野 嶺、宮内 亮一)

 2025年1月に東京都新宿区東京理科大学神楽坂キャンパス森戸記念館にて第38回多値論理とその応用研究会が開催されます。
奮ってご参加下さいますようお願い致します。

座長:  永山 忍(広島市立大学)

目的:
 半導体微細化技術の飛躍的な進歩が情報処理・通信システムの目覚ましい性能向上
の原動力になってきたが、近年、微細化によるLSI性能向上の限界が次第に現実化
しつつあり、それを打破すべく、デバイス・回路からアーキテクチャにおよぶ広い領
域で様々な試みが精力的に研究されている。
 「0」と「1」だけでは表現できない世界を考察する多値論理の歴史は古く、論理
設計に利用されてきたほか、LSIの高速化、小チップ面積化に有効な手法として研
究が進められてきたが、テクノロジの限界が近づきつつある今、それを打破する新た
な可能性を秘めた有力な手法の一つとして、多値論理が注目を集めている。例えば、
冗長性を含む多値アルゴリズムは、特性変動が大きいデバイスを前提とするナノコン
ピューティングとの整合性が良く、革新的なナノアーキテクチャの実現につながる可
能性がある。
 本研究会は、多値論理研究会と共催で、論理学、数学、論理設計、フォールトトレ
ラント、ファジィ、人工知能等の側面から、また、デバイス、回路技術の観点から、
多値論理の基礎とその応用について最新の研究成果を発表すると共に、分野の壁を越
えた様々な研究者の間で意見交換と討論を行うことを目的とする。

日時:  令和7年 1月11日(土)13:00-18:00,1月12日(日)9:00-12:00 (時間は予定)
会場:  東京理科大学神楽坂キャンパス森戸記念館
    〒162–0825 東京都新宿区神楽坂4丁目2−2
    https://www.rs.tus.ac.jp/jsmpem22/access_morito.pdf
会場担当幹事:宮内 亮一(東京理科大学)
応募の資格: 特になし

発表申込: 次の3点を下記「申し込み・原稿提出先」にメールにてご連絡ください。
        ・発表の題目(仮でも可)
        ・著者(発表予定者に○印)とその所属(大学名等)
        ・連絡用メールアドレス(共著の方々のメールアドレスも含めることをお勧めします)

申し込み・原稿締切日:
        発表申し込み締切(延長後) 令和6年11月15日(金)
        原稿提出締切(延長後)     令和6年12月20日(金)
        ※ご発表をお申し込みいただいた時点で、下記の条件で多値論理研究会が
      発行する媒体(ウェブ、資料集、CD-ROM、USBメモリ等)での使用・公開に
	  ご承諾いただけたものと判断いたします。

申し込み・原稿提出先:
        京都大学大学院情報学研究科 通信情報システムコース 上野 嶺
        〒606-8501 京都府京都市左京区吉田本町
        TEL : 075-753-5343
        E-mail : ueno.rei.2e@kyoto-u.ac.jp

主催:  ディペンダブルコンピューティング研究会
共催:  多値論理研究会

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4.ISMVL2024レポート
                                    (ISMVL2024 Program Co-Chairs:弓仲 康史)

 2024年5月28日から30日まで、チェコ共和国Brno市のMasaryk Universityにて第54回IEEE多値論理国際シンポジウム(ISMVL2024)が対面で開催された(Symposium Chair:Jan Paseka先生、Program Co-Chairs:Mike Behrisch先生、弓仲).数学者から回路技術者、プログラマにいたる多彩な研究者らにより、多値論理をキーワードに基礎研究から応用に関する最先端技術の討論が行われ、計55名が参加した.

 3日間の会議期間中、第1回ISMVL(1971)から参加されているレジェンドであるMoraga教授、多値論理代数の大家であるCitulra教授、量子コンピューティングの気鋭の研究者であるKatlin Smith先生ら3名の招待講演と30件の一般講演による最新の研究成果が披露され、白熱した討論が行われた.3年間オンラインで開催されてきた本国際会議が昨年(松江)より対面開催に戻り、今回は参加者の約半数が日本からの参加となるなど、日本の多値論理研究におけるプレゼンスを世界の研究者にアピールすることができた.

 初日の午後に実施されたソーシャルプログラムでは、壮麗な城の見学と、Brno市街散策に別れてツアーが実施され、美しいチェコの文化に触れることが出来た.ツアー後、天文台にてバンケットが開催され、face-to-faceでの近況報告と研究者らの交流が実現された.

 また、最終日のプレナリーセッションのAwardセレモニーにおいて「Outstanding Contributed Paper Award」が浅野健氏、夏井先生、羽生先生(東北大)へ、「Long Term Contribution Award」がMilena Stankovic先生にそれぞれ授与された.

 次回のISMVL2025(Symposium Co-Chairs:Vincent Gaudet先生、Warren Gross先生、Program Co-Chairs:永山先生、鬼沢先生)は、2025年6月4日〜6日にモントリオール(カナダ)、McGill大学での開催が決定しており、論文募集等の詳細は、https://mvl.jpn.org/ISMVL2025/ に掲載されている.また、ISMVL2026は仙台(日本)での開催が承認された.

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5. 第47回多値論理フォーラム報告
                                                 (開催担当幹事:飯島 洋祐)
 本年の多値論理フォーラムは、9月28日(土)から29(日)にかけて栃木県日光市の日光山輪王寺紫雲閣で開催となりました。
 
 今回は、講演は12件で、参加者数は1日目が24名、2日目が28名が参加し、世界遺産の地にて盛況な研究会を開催することができました。
 
 講演では発表者と聴講者による活発な議論により情報・意見交換が行えただけでなく、コーヒーブレイク時などでの研究者間の交流も充実しました。また、講演後には懇親会を開催し、発表者と聴講者、教員と学生間などでの幅広い交流、意見交換の機会を得る事ができました。
 
 開催にあたりご協力いただきました夏井先生を始めとする委員の皆様、ご参加いただいた多数の皆様に感謝して報告を終わりたいと思います。

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6. 第89回多値論理研究会委員会議事録
                                            (庶務担当幹事:飯島 洋祐)

日時:2024年 9月28日(土) 16:30〜
会場:栃木県日光市 日光山輪王寺

報告事項
1 ISMVL2024およびULSIWS2024開催状況報告
 弓仲先生より、2024年5月にチェコ ブルノで開催されたISMVL2024およびULSIWS2024の開催状況について報告があった。

2 ISMVL2026の準備状況の報告
 本間先生より、仙台にて開催予定のISMVL2026の開催準備状況の報告があった。

3 第47回多値論理フォーラム開催状況報告
 飯島より多値論理フォーラムの開催状況が報告された。
  ・発表件数:12件
  ・参加者数:1日目 24名

3 2種研 MVL優秀論文賞・MVL論文賞の選定結果報告
 技術担当幹事 宮内先生から2種研での受賞結果が報告された。
 MVL優秀論文賞
  該当なし
 MVL論文賞
  符号間干渉を利用したRelaxation DACの考察
  	髙木美咲、石田凪斗、弓仲康史(群馬大学)

4 功績賞・貢献賞
 飯島から今回の参加による該当なしであったことが報告された。

5 その他
 なし

審議事項
6 会計報告
 会計担当幹事の上野先生より令和5年度の多値論理研究会の会計報告が行われ、承認された。

7 会計監査報告
 会計担当幹事の上野先生が代理として、会計監査の河口先生にて会計処理が適切に行われていることを確認された事を報告された。以上の報告をもとに審議が行われ承認された。

8 第38回 (2025年1月)多値論理とその応用研究会について
 2種研座長 上野先生から第38回 (2025年1月)多値論理とその応用研究会について、アナウンスがり、開催ホストの東京理科大学 宮内先生よりアナウンスがあった。

  会場:東京理科大(神楽坂キャンパス)
  日時:2024年1月11日(土)・12日(日)

9 委員会の新体制について
 夏井先生より、多値論理委員会の新体制について、東北大学 中原先生を委員長とする新体制の提案があり、満場一致にて承認された。

10 今後の研究会開催について
 今後の研究会について夏井先生より提案があり、次回のフォーラムの開催候補案として北海道大学での開催案が示された。北海道大学での開催を第一候補とし、他候補となる場合には夏井委員長に一任として承認された。

11 総会議題
 総会議題について確認が行われ、了承された。

以上.

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7. 第59回多値論理研究会年次総会議事録
                                           (庶務担当幹事:飯島 洋祐)

日時:2024年 9月29日(日) 講演終了後〜
会場:栃木県日光市 日光山輪王寺

報告事項
1 第47回多値論理フォーラム開催状況報告
 飯島から多値論理フォーラムの開催状況が報告された。
  ・発表件数:12件
  ・参加者数:1日目 24名  2日目 28名

2 会計報告
 会計担当幹事の上野先生より令和5年度の多値論理研究会の会計報告が行われた。

3 会計監査報告
 会計監査の河口先生の代理にて、会計担当幹事の上野先生より会計処理が適切に行われていることが報告された。

4 今後の研究会開催について
 今後の研究会について、飯島から以下の開催アナウンスがあった。
  第38回 (2025年1月)多値論理とその応用研究会 東京都 東京理科大学 開催

5 功績賞・貢献賞
 飯島から、今回のフォーラムでの該当なしであったことが報告された。
6 新体制について
 夏井先生より、多値論理委員会の新体制について、東北大学 中原先生を委員長とする新体制の提案があり、総会においても満場一致にて承認された。

以上.

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8. 会計報告
                                                  (会計担当幹事:上野 嶺)

 2023年度会計と2024年度予算案の資料をご希望の方は会計担当幹事の上野までご連絡ください。

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9. 多値論理フォーラム論文賞報告
                                                  (技術担当幹事:宮内 亮一)

  第47回多値論理フォーラム(2024年9月開催)にて発表された論文に対して、聴講した会員により投票が行われた結果、以下の論文にMVL論文賞が贈られることとなった。MVL優秀論文賞については、規定の得票率を満たす論文がなかったため、該当なしとなった。

MVL優秀論文賞:該当なし

MVL論文賞: ΔΣ変調ビット列を用いた多入力積和演算とReLU関数生成
  小山瑛久,和保孝夫,林等 (上智大学)